VPNサービスの選び方

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VPNサービスとは?

VPN(Virtual Private Network:仮想プライベートネットワーク)サービスとは、インターネット上に仮想的な専用線を作り、第三者からの盗聴や改ざんを防ぎ、安全なデータ通信を実現する技術です。

通常のインターネット通信では、データは暗号化されずに送受信されるため、悪意のある第三者に傍受される可能性があります。VPNを利用すると、データは暗号化されたトンネルを通って送受信されるため、安全性が高まります。

 

VPNサービスの利用目的

VPNサービスは、主に以下のような目的で利用されます。

  • セキュリティの強化:
    • 公共Wi-Fiなどの安全でないネットワーク環境下での通信を暗号化し、情報漏洩のリスクを軽減します。
    • 悪意のある第三者からの不正アクセスやデータ改ざんを防ぎます。
  • プライバシーの保護:
    • IPアドレスを隠蔽し、ユーザーのオンライン活動を追跡されにくくします。
    • アクセスログの記録を防ぎ、プライバシーを保護します。
  • 地域制限の回避:
    • 海外から日本のコンテンツにアクセスしたり、逆に日本から海外のコンテンツにアクセスしたりすることができます。
    • 特定の国や地域でアクセスが制限されているWebサイトやサービスを利用できる場合があります。
  • リモートアクセス:
    • 自宅や外出先から会社のネットワークに安全に接続し、ファイルやアプリケーションにアクセスできます。
    • 遠隔地の拠点間を安全なネットワークで接続できます。
  • 検閲の回避:
    • インターネット検閲が行われている国や地域から、自由に情報にアクセスできる場合があります。
  • 固定IP接続の代替として利用される
    • 固定IPを提供していないプロバイダと契約している時の固定IPの代替手段として利用されることがあります。

 

VPNサービスのメリットとデメリット

VPNサービスには、多くのメリットがある一方で、いくつかのデメリットも存在します。

メリット

セキュリティの向上

    • データの暗号化: 通信データを暗号化することで、第三者による盗聴や改ざんを防ぎ、安全なデータ送受信を実現します。特に、公共Wi-Fiのようなセキュリティの低いネットワーク環境下での利用は有効です。
    • 不正アクセスの防止: 暗号化されたトンネルによって、外部からの不正なアクセスを遮断し、デバイスやネットワークを保護します。

プライバシーの保護

    • IPアドレスの隠蔽: VPNサーバーを経由してインターネットに接続するため、ユーザーの実際のIPアドレスが隠蔽され、Webサイトやサービスからの追跡を困難にします。
    • 匿名性の向上: IPアドレスが隠されることで、オンライン上での匿名性が高まり、プライバシーが保護されます。

地域制限の回避

    • 地理的制限のあるコンテンツへのアクセス: 異なる国のVPNサーバーに接続することで、その国でしか利用できないストリーミングサービスやWebサイトにアクセスできるようになります。
    • 海外からの日本コンテンツへのアクセス: 海外在住者が日本の動画配信サービスやニュースサイトなどを利用する際に役立ちます。

 

検閲の回避

    • 情報への自由なアクセス: インターネット検閲が行われている国や地域から、VPNを利用することで検閲を回避し、自由に情報にアクセスできる可能性があります。

リモートアクセスの安全性

    • 安全な企業ネットワークへの接続: リモートワークや出張時に、自宅や外出先から会社のネットワークへ安全に接続し、機密情報や社内システムにアクセスできます。

デメリット

通信速度の低下:

    • 暗号化と復号化の処理: VPNサーバーを経由する際に、データの暗号化と復号化の処理が発生するため、通常よりも通信速度が遅くなる場合があります。
    • サーバーの負荷や距離: 接続するVPNサーバーの混雑状況や物理的な距離によっても、通信速度が影響を受けることがあります。

サービスの利用料金:

    • 有料サービスが一般的: 多くの高品質なVPNサービスは有料であり、月額または年額の利用料金が発生します。無料のVPNサービスも存在しますが、セキュリティや速度、データ容量などに制限がある場合があります。

接続の安定性:

    • サーバーの不安定さ: VPNサーバーによっては、接続が不安定になったり、頻繁に切断されたりする場合があります。
    • 設定の複雑さ: 初心者にとっては、VPNの設定がやや複雑に感じる場合があります。

一部サービスの利用制限:

    • VPN接続のブロック: 一部のWebサイトやストリーミングサービスは、VPNからのアクセスをブロックしている場合があります。これにより、VPN接続時にはこれらのサービスを利用できないことがあります。

セキュリティリスクの可能性:

    • 悪質なVPNプロバイダーの存在: 中には、ユーザーのデータを収集したり、マルウェアを仕込んだりする悪質なVPNプロバイダーも存在するため、信頼できるプロバイダーを選ぶ必要があります。
    • ログの保存: 一部のVPNプロバイダーは、ユーザーの接続ログやアクティビティログを保存している可能性があり、プライバシー保護の観点からは注意が必要です。

VPNサービスを選ぶときのポイント

個人でVPNサービスを利用する場合、選択肢が多く迷ってしまうこともありますよね。ご自身の使い方に合ったサービスを選ぶために、以下のポイントをチェックすることをおすすめします。

ポイント1利用目的をはっきりさせる

なぜVPNを使いたいのか?

これが最も重要です。

      • フリーWi-Fi利用時のセキュリティ強化: カフェや公共施設のWi-Fiを安全に使いたい。

 

      • 海外から日本のコンテンツを利用: 海外滞在中にTVerや日本の動画配信サービスを見たい。

 

      • 海外のコンテンツを利用: 日本からアクセスできない海外のサービスやサイトを使いたい。

 

      • オンラインプライバシーの保護: 自分のIPアドレスや閲覧履歴を隠したい。

 

      • 地域制限(ジオブロック)の回避: 特定の国からしかアクセスできないサービスを利用したい。

 

目的によって、重視すべき機能(例:日本のサーバーの性能、セキュリティ機能の強さ、特定の動画サービスへの対応など)が変わってきます。

 

ポイント2 セキュリティとプライバシー保護
    • ノーログポリシー: VPNサービスがユーザーの接続記録や活動記録(どのサイトを見たかなど)を保存しない方針のこと。プライバシーを守る上で非常に重要です。信頼性を高めるために、第三者機関による監査を受けているサービスもあります。

 

    • 強力な暗号化: 通信内容を第三者に見られないように、AES-256などの強力な暗号化方式を採用しているか確認しましょう。

 

    • キルスイッチ機能: 万が一VPN接続が切れた際に、自動でインターネット接続を遮断し、本当のIPアドレスが漏れるのを防ぐ機能です。あると安心です。

 

    • IPアドレス・DNS漏洩対策: VPN利用中にも関わらず、意図せずIPアドレスなどが漏れてしまうのを防ぐ対策がされているか確認しましょう。

 

    • 運営会社の拠点国: プライバシー保護に関する法制度は国によって異なります。一般的に、政府からの情報開示要求を受けにくいとされる国(例:パナマ、英領ヴァージン諸島など)に拠点を置くサービスはプライバシー保護意識が高いとされます。日本のサービスは日本の法律に準拠するため安心感がありますが、法執行機関からの情報開示要求に応じる可能性も考慮に入れる必要があります。

 

ポイント3 通信速度と安定性
    • VPNを使うと、通信が暗号化されるため、通常よりも速度が低下することがあります。動画視聴、オンラインゲーム、大容量ファイルのダウンロードなどを快適に行いたい場合は、速度と安定性が重要です。

 

    • サーバーの数や設置場所、独自の高速通信プロトコルの有無などが速度に影響します。

 

    • 多くのサービスで無料体験期間や返金保証期間が設けられているので、実際に利用してみて速度を確認するのがおすすめです。

 

ポイント4 サーバーの場所と数
    • 接続したい国にサーバーがあるか: 海外から日本のサービスを使いたいなら日本のサーバー、海外のサービスを使いたいならその国のサーバーが必要です。利用目的に合わせてサーバーの場所を確認しましょう。

 

    • サーバー数: サーバー数が多いほど、接続が分散され、混雑を避けて安定した速度を維持しやすくなります。特に利用者の多い国(日本、アメリカなど)のサーバー数はチェックすると良いでしょう。

 

ポイント5 料金プランとコストパフォーマンス
    • 月額料金だけでなく、1年や2年といった長期契約をすると割引率が高くなる場合が多いです。自分の利用期間に合わせて検討しましょう。

 

    • 支払い方法(クレジットカード、PayPal、暗号資産など)も確認しておくと良いでしょう。

 

    • 無料体験や返金保証があれば、リスクなく試すことができます。

 

ポイント6 使いやすさ
    • 対応デバイス: パソコン(Windows, Mac)、スマートフォン(iOS, Android)、タブレットなど、自分が使いたい機器で利用できるか確認しましょう。

 

    • 専用アプリ: 初心者でも簡単に設定・接続できる、分かりやすい専用アプリが提供されていると便利です。

 

    • 同時接続台数: 家族で使いたい、あるいは複数のデバイス(PC、スマホ、タブレットなど)で同時にVPNを使いたい場合は、何台まで同時接続できるか確認しましょう。

 

ポイント7 サポート体制
    • 日本語対応: 設定方法が分からない時やトラブル発生時に、日本語で問い合わせができると安心です。ウェブサイトやアプリだけでなく、サポート窓口も日本語に対応しているか確認しましょう。

 

    • サポート方法と時間: ライブチャット、メール、電話など、どのような方法でサポートを受けられるか、対応時間はいつか(24時間対応かなど)も確認しておくと良いでしょう。

 

国内外のVPNサービスでよく利用されているものは?

日本の会社が運営する主なVPNサービス

1. MillenVPN (ミレンVPN)

○ 運営会社: アズポケット株式会社 (日本)
○ 特徴:
■ 日本の会社が運営しており、日本の法律に準拠したサービスで安心感が高い。
■ 月額396円から利用可能と、比較的低価格なプランを提供。
■ 世界72カ所以上に1,300台以上のサーバーを設置。日本国内にもサーバーあり。
■ 最大10台までの同時接続が可能。
■ 日本の動画配信サービス(TVer、Abemaなど)の視聴に適していると評価されている。
■ ノーログポリシーを採用し、通信のプライバシーを保護。
■ 日本語によるサポートが充実している。
■ 固定IPアドレスのオプションも提供。

2. スイカVPN

○ 運営会社: 株式会社MAJ Tech (日本)
○ 特徴:
■ 日本の会社が運営。シンプルな料金体系(月額998円〜)。
■ 同時接続台数が無制限なのが大きな特徴。家族や複数デバイスでの利用に便利。
■ 世界中にサーバーを設置しており、日本国内にもサーバーあり。
■ ノーログポリシー、AES-256暗号化を採用。
■ 日本語でのサポートを提供。
■ 中国での利用に特化したプランも用意されている。

3. セカイVPN

○ 運営会社: 株式会社インターリンク (日本)
○ 特徴:
■ 日本のインターネットサービスプロバイダー老舗が運営。
■ 月額1,100円(税込)の分かりやすい定額料金。
■ 最大3ヶ月の無料体験期間があり、じっくり試せる。
■ 世界10カ国にサーバーを設置。日本にもサーバーあり。
■ 専用アプリがシンプルで初心者でも使いやすい。
■ 日本語でのサポートが受けられる。

4. Glocal VPN (グローカルVPN)

○ 運営会社: 株式会社Glanz (日本)
○ 特徴:
■ 日本の会社が運営。
■ 特に海外から日本の動画配信サービス(TVer、U-NEXT、Abemaなど)を視聴することに特化している。
■ 月額990円から利用可能。
■ 固定IPアドレスのオプションがあり、特定のIPアドレスが必要な場合に便利。
■ 日本語でのサポートを提供。

日本で人気の海外VPNサービス (日本語対応あり)

5. NordVPN (ノードVPN)

○ 運営会社: Nord Security (パナマ法人)
○ 特徴:
■ 世界的に非常に人気が高く、日本でも多くの利用者がいる。
■ 世界111カ国に6,000台以上の豊富なサーバーネットワークを持つ。日本にも多数サーバーあり。
■ 通信速度が速く、安定していると評価が高い。
■ 強力な暗号化、ノーログポリシー(第三者機関による監査済み)、脅威対策機能(マルウェアブロックなど)といった高度なセキュリティ機能を提供。
■ 最大10台までの同時接続が可能。
■ アプリやウェブサイト、サポートが日本語に対応している。
■ 長期契約をすると月額料金が割安になる。

6. ExpressVPN (エクスプレスVPN)

○ 運営会社: Express VPN International Ltd. (英領ヴァージン諸島法人)
○ 特徴:
■ こちらも世界的に評価が高く、日本でも人気。
■ 世界105カ国にサーバーを展開。日本にもサーバーあり。
■ 高速かつ安定した接続に定評があり、動画ストリーミングやオンラインゲームにも適している。
■ 強力な暗号化技術、TrustedServer技術(サーバー上でデータが保存されない仕組み)、ノーログポリシーを採用し、セキュリティとプライバシー保護に力を入れている。
■ 最大8台までの同時接続が可能。
■ アプリやウェブサイト、サポートが日本語に対応している。
■ 価格帯は他のサービスと比較するとやや高めだが、その分高品質なサービスを提供。

 

各サービスを評価してみよう!

先ほどVPNサービスを選ぶときのポイントで紹介した7つの点で各社のサービスを評価してみたので参考にして下さい。

評価の基準
  1. 利用目的への適合性: どのような使い方に向いているか
  2. セキュリティ・プライバシー: ノーログポリシー、暗号化、キルスイッチ、運営国など
  3. 速度・安定性: 通信速度や接続の安定性に関する一般的な評価
  4. サーバー: サーバー設置国や数、日本サーバーの状況
  5. 料金・コスパ: 価格帯、長期割引、無料体験・返金保証
  6. 使いやすさ: 対応デバイス、アプリの操作性、同時接続台数
  7. サポート: 日本語対応の状況、方法、時間
各サービスの評価
評価ポイントMillenVPNスイカVPNセカイVPNGlocal VPNNordVPNExpressVPN
①主な利用目的🇯🇵日本の動画視聴, 日本運営, 低価格👨‍👩‍👧‍👦多デバイス(無制限), 中国利用🔰初心者, 長期無料体験, シンプル🎬海外から日本動画視聴特化, 固定IP🔒高セキュリティ, ⚡高速, 多機能, 海外コンテンツ🚀最高速・安定, 高品質, ストレスフリー
②セキュリティ・プライバシー○ (ノーログ, AES256, 日本法人)○ (ノーログ, AES256, 日本法人)△〜○ (要確認, 老舗日本法人)△ (要確認, 日本法人)◎ (監査済ノーログ, 高機能, パナマ法人)◎ (監査済ノーログ, 最高レベル, BVI法人)
③速度・安定性○ (比較的良好)△〜○ (標準的)△ (標準的)○ (動画向け)◎ (高速, 安定)◎ (最高クラス)
④サーバー○ (72+国, 1300+台, 日本)△〜○ (世界中, 日本)△ (10カ国, 日本)△ (日本中心?)◎ (111+国, 6000+台, 日本多数)◎ (105+国, 日本)
⑤料金・コスパ◎ (低価格帯, 返金保証)△ (中価格帯, 返金保証)△ (定額, 最大3ヶ月無料)△ (中価格帯, 7日無料)○ (中価格帯, 長期割大)△ (高価格帯, 高品質)
⑥使いやすさ(同時接続)○ (アプリ良好, 10台)◎ (アプリ標準, 無制限)○ (アプリシンプル, 要確認)○ (アプリ標準, 要確認)◎ (高機能アプリ, 10台)◎ (洗練アプリ, 8台)
⑦サポート(日本語)◎ (メール/チケット)◎ (メール)◎ (メール, 電話)◎ (メール)◎ (24hチャット)◎ (24hチャット)

まとめ

ご自身の利用目的、予算、重視するポイント(セキュリティ、速度、使いやすさなど)に合わせて、これらの評価を参考に最適なVPNサービスを選んでみてください。契約前には必ず公式サイトで最新の料金や仕様、利用規約を確認することをおすすめします。

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