無派遣工事で開通が出来ない時の対処法(光コラボ共通)

光回線サービス

光回線サービスの開通には開通工事スタッフが派遣されて実際に光ケーブルの引き込み工事が行われる場合(派遣開通)と、モデム等が送付されるだけで工事スタッフによる開通工事が行われない無派遣開通があります。

当然開通にかかる費用が無派遣だと2200円(税込み)であるのに対して、派遣開通では最低15000円からとなってきます。

できれば無派遣開通で開通できることに越したことはないわけですが、これは申し込み後でないとどちらになるか分からない上にユーザーの方で派遣工事と無派遣を選ぶことは許されずサービス提供側にすべて委ねられることになります。

運よく無派遣開通となった場合には送付されてきた機器を接続するだけで開通できるのですが、ここで結構トラブルが発生しています。

本稿はNTTフレッツサービスや各社の光コラボサービスの無派遣による開通トラブル時の対処を解説してゆきます。

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無派遣開通トラブルの1 光コンセントがない!

無派遣開通が可能となる場合(つまり提供側が無派遣開通と判断する場合)は、NTTフレッツの光ケーブルが自宅まで来ていて(=NTT光ケーブルの引込み線がある)、引き込み線のエンドには光コンセントが付いている場合です。

もう少し正確に表現すれば、「提供側(NTTのこと)のデータベースに「引き込み線も撤去されずに残っている、しかも以前に光コンセントを設置していた記録もある」との情報がある場合に無派遣と自動的に判断されます。

ところが実際開通宅には光コンセントがないという場合がよくあります。

マンションなどで前入居者の退去後のリノベーションで光コンセントがリノベーション業者などにより外されてしまっている場合によく発生します。

このような場合は契約先のカスタマサポートに連絡し光コンセントの設置を依頼することになります。

結局、工事スタッフが訪問し光コンセントを設置することになりますが、派遣工事扱いになって開通費用が掛かるわけではありません。

あくまで無派遣開通扱いのままですので費用は掛かりません。(無派遣開通の場合の開通工事費用は2200円ですのでそのままでOK)。

このような対応を無派遣開通トラブルに対する緊急派遣(または無派遣スクランブル、無派遣QR)といいます。

ただし開通予定日前にカスタマに連絡するのは少し慎重になった方がいいかも知れません。

項を変えて説明しましょう。

有派遣開通に切り替えられてしまうと開通も先になるし費用も違ってくる!

光コンセントが宅内についているか、付いていないのかは目視でわかることなので、開通予定日前でも「これは、無派遣開通は無理だな!」とわかるものです。

無派遣による開通が無理だと分かっていながら開通日まで待って契約先カスタマに連絡するというのは普通の人なら発想しないと思います。 1日でも早く開通したいわけですから。

しかし、開通日以前に契約先事業者に連絡してしまうと場合によっては(というか大抵はそうなる)、無派遣開通のオーダーを有派遣開通のオーダーに変更されてしまいます。

つまり、扱い自体が派遣開通扱いとなり、開通費用も無派遣の2200円ではなく、派遣開通の15000円からとなってしまいます。

開通日以後(当日含む)の連絡ですと、無派遣開通のトラブルという扱いなので、費用2200円のまま光コンセントの設置に訪問してくれることになる点は先ほど説明した通りです。

何か納得できない扱いですが、結局はユーザーの申告を受けたカスタマの担当次第という感じがするところでもあります。

開通日を待って担当部署に光コンセント設置の訪問を依頼してくれれば無派遣扱いですが、即開通部門へのオーダーの切替を依頼してしまえば派遣開通扱いになってしまうということです。

因みに派遣開通に切り替われば開通日がさらに遅れる可能性も出てきます。

無派遣開通トラブルの2 光コンセントはあるが接続しても反応がない!

光コンセントがあれば、ユーザーは予め送付されてきた機器を曲げフリーケーブルというコネクタ付きの光ケーブルでコンセントと機器を繋げばいいわけですが、これをつないでも機器が反応しないという場合があります。

機器が反応しないという場合というのは、

  1. ONU(モデム)の認証ランプと光回線ランプが点かない。
  2. ONU(モデム)の光回線ランプは点いているが認証ランプが点いていない。
  3. ONU(モデム)の電源がそもそも入らない。

の3つのパターンです。

一番分かり易いのはモデムの電源が入らない場合

コンセントを変えても同じなら機器を交換してもらう必要があります。カスタマに連絡し即交換を依頼します。

スタッフの訪問による取替も依頼できますし、代替機の送付を依頼することも可能です。

もちろん費用は発生しません。これも無派遣QR対応の一つです。

ONU(モデム)の”認証ランプ”と”光回線ランプ”が点かない場合

これは光信号がONUまで届いていないことを示しています。

1番多いのは光コンセントとONUを曲げフリーケーブルで繋ぐときのミスです。

差込不良でコンセント側もしくはモデム側、あるいは両方ともでコネクタが半挿し状態になっており奥まできっちりと挿し込まれていない場合です。

挿しこみ直しを試しても状態が変わらない場合は無派遣開通トラブルとしてカスタマセンタに連絡し緊急派遣を依頼します。

既存の引き込み線が劣化していたり、光コンセント自体が故障していたりする場合があるので交換や処置をしてもらい開通させます。

もちろんこれも無派遣開通扱いとしての処置なので費用は掛かりません。

ONU(モデム)の”認証ランプ”だけが点いてこない場合

ONUの”光回線ランプ”が点灯している以上送られてきた機器や、既存の光コンセント自体に物理的な不具合はありません。

認証ランプが点いてこないのは事業者側の開通手続きのミスの場合があります。

NTT系の回線の場合ユーザーのもとに届くONUはNTT局内のGE-OLTと呼ばれる終端装置にそのMACアドレスが登録されています。

ユーザーの手元にあるONUのMACアドレスが正しく局内GE-OLTに登録されていない場合は認証できない機器になり通信は開始できません。

あってはならないミスですが現実には起こりえます。というか起こっています。

この場合も契約先カスタマに”認証ランプ”が点灯しない旨申告して緊急に対応を依頼します。

認証ランプが点灯しない原因はこのようにNTT側のMACアドレス登録ミスの可能性があるわけですがそのほか回線上の信号エラーによっても起こりえます。

NTT側では緊急派遣の手配をしてくれますが、原因がMACアドレスの登録にあった場合は、訪問なしで解決されます。

もちろんいずれの場合でも無派遣開通扱いなので費用は発生しません。

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有派遣の開通に切り替えなければ開通できない場合もある

これがユーザーにとっては一番つらい結果となります。

無派遣開通トラブルで緊急派遣をしてもらったが、緊急派遣で出来る作業の範囲では開通できなかったとい場合です。

光引込線がなかった場合がその典型例です。

残念ながらこのような場合は開通の手続きが振り出しにもどってしまいます。

後日日程であらためて開通工事業者のスタッフの派遣による開通工事が必要です。

無派遣開通のオーダーは取消されあらたに有派遣開通として処理しなおされます。

費用も有派遣開通工事ありの場合として扱われま

このように無派遣開通トラブル時の緊急派遣処置が適用されるのは

引込線は来ているが光コンセントが無い

引込線は来ているがモデムをつないでも反応しない

このような場合だけでなのです。

このような事が起こる原因は、開通にあたって現場調査なく過去のデータだけで判断しているからに他なりませんが、開通費用を抑えたいという世間のニーズに応えるため極力まで開通コストを削減するしかないところもあり難しいところだと言えます。

VDSL方式のマンションタイプでの無派遣開通トラブル

VDSL方式のマンションタイプでは光コンセントは要りません。また引込線も不要です。光ケーブルはすでにマンションの共用部に引き込まれており、ユーザーの各部屋まではマンション既存の電話用の配線でつながっているからです。

ですからVDSL方式ではモジュラージャックという電話線の差込口にVDSLモデムを繋ぐことで開通するのが本来です。

モデムを電源コンセントにつなぐとLINEランプ(機器によってはVDSL.またはVDSL/LINKランプ)がゆっくり点滅をはじめますが、これがピタッと止まり点灯状態になれば開通完了です。

VDSLマンションタイプでの無派遣開通トラブルは以下のような場合があります。

VDSLモデムのLINEランプが点かない。またはすべてのランプが点かない場合。

LINEランプ(機器によってはVDSL/LINKランプと表記)点滅もせず消灯のままという場合です。

これは送付されてきたVDSLモデムの不良です。カスタマサポートに連絡して交換を依頼します。

ONUの場合と同じく訪問による取替と機器送付による取替いずれも依頼できます。

無派遣QRの一種として扱われ費用はかかりません。

VDSLモデムのLINEランプのゆっくり点滅が止まらない。

本来LINEランプはゆっくり点滅をした後に点滅が止まり点灯状態にならなければなりませんが、いつまでまっても点滅が止まらない場合は開通出来ない状態です。

マンション共用部に置かれたVDSL集合装置と宅内のVDSLモデムで通信が取れない状態になっています。

マンションの構内ケーブル含め共用部分から自室までのどこかでノイズ等の影響を受けて正常な信号のやりとりが出来ない故障状態にあります。(この点詳しくは”VDSLモデムVDSL/LINKランプ点滅”で解説しています。)

カスタマサポートに連絡して緊急派遣を依頼します。不具合箇所の発見と修理作業で開通できます。

もちろんこの場合も無派遣開通トラブルの緊急派遣対応なので費用は発生しません。

VDSLモデムのLINEランプは点滅から点灯に変わったのにネット出来ない

インターネットがうまく利用できるか否かはVDSLモデムが正常に動作していることに加えてその後ろに繋いでいるルーターが正しく設定されて正常に動作していなければなりませんが、今回はルーターの設定や動作には問題がないとの前提で説明します。

LINEランプ(機器によってはVDSL/LINKランプ)が点滅を止め点灯に変わったということは、宅内のモデムはマンション共用部のVDSL集合装置と通信を開始したことを意味します。

なのに何故インターネットにつながらなのか?

このような場合にもカスタマに連絡して緊急派遣を依頼するのですが、オペレーターから次のような質問を受けることがあります。

「他社のVDSLマンションタイプ使っていませんでしたか?」という質問。

心当たりがあれば無派開通トラブルの緊急派遣では開通できない場合かも知れません。

項を変えて説明しましょう。

開通時にまだ他社のVDSLサービス設備に繋がったままになっている場合は開通できない

他社VDSLサービスの利用があったという事は、ユーザーの部屋から来ている構内ケーブルはマンション共用部で他社VDSL集合装置につながっていたわけです。

契約自体は解約済みであっても、旧契約先の事業者が解約に伴う撤去工事をきちんと済ませていない場合、ユーザーの部屋からの構内ケーブルはまだ他社VDSL集合装置に繋がったままの状態となります。

新規開通でモジュラージャックにVDSLモデムをつなぎ電源をいれたらLINEランプは点滅から点灯に変わったのは宅内モデムと他社VDSL集合装置がリンクアップしてしまったからです。

しかし他社とは契約が終わっているのでそれでは当然インターネットにはつながりませんし、新規に開通したVDSLタイプでは、VDSL集合装置機に繋がっていないのでやはりインターネットにつながらない。。

このような状態にあるのです。

必要な処置は、MDFのところで構内ケーブルとVDSL集合装置をつないでいるジャンパー線を他社VDSL集合装置から外し、NTTのVDSL集合装置に繋ぎ変えるという処置です。

このような処置は無派遣開通トラブルとして緊急派遣を依頼した場合であっても、有償になる場合の他、そもそも作業自体を断られる場合もあるようです。

他社VDSL集合装置からジャンパー線の抜き去り作業は本来そのVDSL集合装置を設置している通信事業者がすべき作業だというのが理由です。

その場合、ユーザーの方で旧契約先に連絡をして「解約したのにまだ設備の撤去作業が行われてない」旨を申告して速やかに切り離しをしてもらわないと新契約の回線がいつまで経っても開通できないことになります。

そういった意味では、古い契約を解約せずに暫くおいておいて、新しい回線が無事開通できてから旧回線を解約したいというのも無理です。 このような状況では無派遣に限らず、有派遣開通でも開通は出来ないことになります。

これがVDSL方式によるマンションタイプの特徴なので注意が必要です。

もっとも、ユーザーの前の入居者がそのままにして退去している場合は、ユーザーではどうすることも出来ないので無派遣開通トラブルの緊急派遣の場合でも旧VDSL集合装置の切り離しと新VDSLへの接続は対応してくれるようです。

ただし、開通が出来なかった理由がNTT原因でないことから、有償となる場合もあります。

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