Youtubeしか繋がらない、googleの検索結果が開かない時の対処法

プロバイダ

googleの検索窓に調べたい事柄のキーワードを入れて検索すると、たくさんのサイトがずらーっと出てきます。

タイトルと短い説明分をさっと眺め、”このサイト見てみよう!”とクリックするが、表示されずに

”このページは表示できません”だとか”インターネットに接続されていません”だとか言われちゃう。

冗談じゃない。

インターネットに接続されていなけりゃ、googleの検索結果だって出てくるわけね~じゃん!

っていうか、Youtubeなんかもちゃんと見れるし!

でも、よく調べてみるとやっぱ他の沢山のサイトもほとんど繋がらない。

一体何が起こっているのか?

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IPv6に対応したサイトしか見れなくなっている!

ネット回線がIPv6対応サイトにしか繋がらなくなってしまっている状態です。

IPv6に対応していないサイトは見れません。

つまりIPv4サイトが見れない。

インターネット上のHPやサイトは2021年現在でもそのほとんどがIPv4のサイトです。

この状態ではほとんどのページが開かない状態となります。

IPv6に対応しているサイトといえば、

Youtube

GoogleのTOP画面から検索結果ページまで

Netflix

Instagram

Facebook

Wikipedia

などです。

これらはちゃんとつながるけどそれ以外が繋がらないのです。

これが今あなたのネット環境で起こっている事柄です。

冒頭の例でいえば、Googleの検索結果の表示ページ自体はIPv6 対応ページなので検索結果がズラーと並んでいるのが表示されますが、“このページを見てみよう!”と思ってクリックしたページがIPv4のページだったので”このページは表示できません”とか”インターネットに接続されていません”という結果になったのです。

何故IPv6対応のサイトしか繋がらなくなったのか?

IPv4のパケットが通れる通信経路がなくなったのが原因

IPv4サイトを見るためにはIPv4パケットが通れる通信経路がなければいけません。

ところが、このような状態ではIPv6パケットが通れる通信経路はあるもののIPv4パケットが通れる通信経路が何らかの原因で消失しているのが原因です。

ご存知のように回線をプロバイダに繋ぐ仕事はルーターが行っています。

このような通信経路の確立はルータープロバイダの間で行われているのです。

つまりこの問題はプロバイダへのIPv4接続の問題というわけで、問題解決のカギはプロバイダのサービスとルーターの仕事がうまく嚙み合っているか?という点にあります。

因みにルーターは光回線でプロバイダとつながっていますが、今回の問題はこの光回線の問題ではありません。

回線に異常があればそもそもYoutubeもGoogleも開きません。

IPv6のサイトはちゃんと見れている以上回線に何ら問題はありません。

また、同じ理由でパソコンやスマホなどのデバイスの問題でもありません。

では、ルーターとプロバイダの間で消失してしまっているIPv4の経路を復旧するにはどうすればいいでしょうか?

ルーターがプロバイダとIPv4接続する方法には2通りの方法があります。

プロバイダとのIPv4接続する2つの方法(復旧方法)

1.ルーターにPPPoEの設定を入れてv4を繋ぐ

ルーターにプロバイダから発行されているインターネット接続用のIDとパスワードを設定してPPPoE接続をかける。

難しいものではありません。全然簡単です。

通常ルーターにインターネットの接続設定をするというときにやるアレのことです。

この場合今繋がっているIPv6の通信経路とは別個にもう一つIPv4の通信経路が出来ることになるのでデュアルスタックなんて呼ばれることもあります。

普通のv4のインターネット接続設定をするだけの話ですのでルーターを買い替えるなどの必要もありません。 どのルーターでもこの設定は可能だからです。

今回のようにIPv6のサイトが見れている時は、そのルーターは同時にIPv6対応ルーターでもあります。少し古いルーターにはこのようにIPv6に対応していないルーターも沢山あります。

しかし、この方法はあまりお勧めしません。

PPPoE接続による通信は混雑による速度低下がひどいからです。

夜間や週末なんて使い物にならないくらいに遅い回線になってしまいます。

速度低下を嫌ってわざわざIPv6インターネットサービスを選んだのならなおさらです。

IPv6対応サイトだけが速くなっても世の中の90%以上のサイトが遅いまんまなんて意味ありませんから。

2.IPv4 over IPv6を使う

もう一つの方法はIPv6の通信経路にIPv4のパケットを通してしまうやり方。

こっちが本命です。

もともとIPv4のパケットはIPv6の通信経路は通れません。

なのでIPv4のパケットにIPv6の服を着せてあたかもIPv6パケットであるかのごとくIPv6通信網をスイスイ通すやり方です(カプセリングとかトンネリングの技術とか言われています)。

これだと、IPv6通信経路のなかにIPv6パケットもIPv4パケットも通すことができます。

しかも、IPv6通信というのはIPoEという方法で回線とプロバイダが繋がっています。

PPPoE接続の場合にボトルネックになっていた回線側とプロバイダ側の接点での混雑による速度低下に見舞われなくて済みます。

この方法だと混雑の影響を受けずにIPv4パケットを運べるので、IPv6サイトだけでなくIPv4のサイトも含めすべてのインターネットが高速化できます。

もっと言えば、このIPv4 over IPv6を使うためにIPv6インターネットサービスを契約するといってもいいくらいです。

IPv6インターネットサービスを利用していてIPv4 over IPv6を利用しないというのはあり得ないことです。

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ではIPv4 over IPv6をどうやって使えばいいのか

具体的にIPv4 over IPv6を使うにはどうすればいいか?

1.IPv4 over IPv6を採用しているIPv6インターネット接続サービスを契約していないとダメ。

当たり前ですが。。

次に、2.そのIPv4 over IPv6が採用している方式に対応したルーターが必要

最近のIPv6インターネットサービスには初めからIPv4 over IPv6が採用されていのが普通になってきました(以前は違いました)。

ですので、IPv6インターネットサービスを契約していればそのままでIPv4 over IPv6が使える事の方が多いはずです。

また、IPv6インターネットサービス自体も最近はプロバイダ契約すれば特にユーザーがv6の申し込みをしなくても同時に提供を受けていることが多くなっています。

今回の事例のようにIPv6対応のサイトしか見れないという場合、プロバイダとIPv6インターネットサービスの提供を受けているのは間違いないわけですから、そのサービスがIPv4 over IPv6を提供していなかった!というショッキングな場合でない限り、IPv4 over IPv6を使って問題を解決できるはずです。

もっとも極めて少数派ですが、今でもIPv4 over IPv6の機能がないIPv6インターネットサービスのプランもあります。(例えばbiglobeの「v6オプションライト」やASAHIネットの「IPv6接続機能」など)

あとは、プロバイダが採用しているIPv4 over IPv6の方式に対応したルーターを準備して設定をするだけです。

ここはちょっと項を変えて説明します。

IPv4 over IPv6にはいくつかの方式がありプロバイダによって採用方式が異なる

IPv4 over IPv6の方式には大きくわけると3つ方式があります。

  1. MAP-E方式
  2. DS-Lite方式
  3. 4rd/SAM方式

多くのプロバイダが採用するMAP-E方式

1は「v6プラス」という名前のIPv6インターネットサービスが採用する方式で多くのプロバイダで採用されています。

日本インターネットイネイブラー(JPNE)が本家本元ですが、他のプロバイダでもこれ(v6プラス)を自社のサービスとして提供しているところが多いです(もちろんJPNEのローミングです)。

代表的なところでは「GMOとくとくBB」「@ニフティー」「so-net」などなど、まだまだあります。

また、OCNでもv6アルファというIPv6インターネットサービスが「OCNバーチャルコネクト」という名前のIPv4 over IPv6を採用していますが技術的にはMAP-Eです。

NTTぷららv6エキスプレスOCNバーチャルコネクトを採用しています。

先ほどちょこっと紹介したBiglobe「v6オプション」という名前でIPv6インターネットサービスを提供していますが、採用しているIPv4 over IPv6はやはりMAP-Eです(v6オプションライトはIPv4 over IPv6が付いていないプラン)。

MAP-E方式のIPv4 over IPv6を採用しているIPv6インターネットサービスを利用している場合、MAP-E対応のルーターを準備しないといけませんし、その設定もMAP-E機能をONにする設定が必要です。

画像は筆者宅のルーターの設定画面です。筆者はNTTぷららのv6エキスプレスを契約しているのでIPv4 over IPv6はOCNバーチャルコネクトのローミングですが、設定はMAP-Eにチェックするだけでした。

クリックで画像拡大

ルーターのメーカーや機種のよっては若干表現が違う場合はありますが、設定はMAP-E機能をONにするだけで後は何にも必要ありません。めっちゃラクチンです(設定というほどの作業ではないです)。

MAP-E対応のルーターはJPNEのサイトが詳しいのでそちらを参照ください。”v6プラス(IPv6/IPv4インターネットサービス”

今はMAP-Eに対応したルーターも各社から沢山市販されているので準備することに困ることはありません。

最近伸びつつあるDS-Lite方式

インターネットマルチフィード「transix」というIPv6インターネットサービスが採用する方式として認知が高まりました。

こちらも最近多くのプロバイダが採用しています。

BBエキサイト「BB.exciteコネクト IPoE接続プラン」 ASAHIネット「v6コネクト」 インターリンク「zoot native」などもDS-Lite方式を採用しています。

MAP-Eの時と同じで契約プロバイダの提供しているIPv6インターネットサービスがDS-Lite方式を採用しているなら、DS-Lite方式に対応したルーターを準備するほか、ルーターの設定もMAP-EではなくDS-Lite機能をONにします。

ルーターメーカーや機種によってはDS-Liteではなくtransixと設定項目がなっているものもありますが、DS-LiteといえばtransixというくらいDS-Liteの普及にtransixが果たした役割は大きかったのです。

Ds-lite対応のルーターについては”DS-Lite IPv4接続オプション接続確認機種情報”が今のところ一番正確で詳しいと思います。

ソフトバンクだけが採用する4rd/SAM方式

ソフトバンクが提供するIPv6インターネットサービスは「IPv6高速ハイブリッド」という名前で提供されているものがIPv4 over IPv6つきのものです。

ソフトバンクのIPv4 over IPv6は独自のもので4rd/SAM方式といいます。

市販のルーターでは対応しているものはないと思います。

ソフトバンクは現在光コラボ事業者としてソフトバンク光を提供していますが、ソフトバンク光でプロバイダもソフトバンクにしていれば「IPv6高速ハイブリッド」が提供されます。

ソフトバンク独自の機器であるBBユニットを使うことになります。

NTTのHGWがあれば専用ルーターが不要になる場合がある。

光電話を契約している場合NTTのHGW(ホームゲートウェイ)という機器が提供されます。

HGWは光のモデムとルーターなどが一体となったもの(品番がPR-500KIなどのようPR-●●で始まる)もあれば光モデム(ONU)とセパレーツになったもの(品番はRT-500MIなどのゆにRT-●●で始まる)もあります。

RT500KI

いずれのタイプでもルーター機能が備わっています。

NTTのHGWが提供されている場合にはIPv6インターネットサービス契約しているプロバイダによってはIPv4 over IPv6を利用するのに専用ルーターを準備しなくて済む場合があります。

フレッツジョイントはHGWをIPv4 over IPv6対応ルーターに変身させるサービス

実はNTTのHGWはそのままではIPv4 over IPv6には対応していないルーターです。

もちろんIPv6対応のルーターではありますが、IPv4 over IPv6には非対応なのです。

なのでそのままで利用するには、これまで説明してきたIPv4 over IPv6の方式に適合した専用のルーターをさらに配下に繋ぐのでなければIPv4 over IPv6は利用できませんでした。

しかしHGWにIPv4 over IPv6対応用のアプリケーションを適合させればHGWはIPv4 over IPv6として機能するようになります。

この場合にはIPv4 over IPv6を利用するのに別途専用ルーターを準備する必要はありません。

契約しているIPv4 over IPv6の方式がMAP-E方式でもDs-lite方式でも可能です。

このHGWへのIPv4 over IPv6用アプリケーションの適合は契約プロバイダがNTT東西とフレッツジョイントという契約を結んでいる場合に自動で実現します。

この場合ユーザーはHGWをつなぎ、電源をいれるだけですべてが自働で行われるので何もする必要はありません。

フレッツジョイントはユーザーがどうのこうのできる契約ではなく、プロバイダとNTT間で取り交わされる契約なのでIPv6インターネットサービスを契約しているプロバイダがNTTとフレッツジョイント契約を取り交わしていない場合は、残念ながらIPv4 over IPv6を利用するのであれば自身で対応のルーターを準備しなければなりません。

ただ、プロバイダのサイトを眺めてもフレッツジョイントが使えるサービスだと明記しているものはありません。

IPv4 over IPv6が利用できるIPv6インターネットサービスである上に対応のルーター一覧にNTTのHGWが載っているかで判断することも出来ますが、より確実に情報を得るには直接問い合わせをすべきです。

その際は「このIPv6インターネットサービスはNTTのHGWだけでIPv4 over IPv6が利用できるのか?」という事を担当者に問い合わせてみて下さい。

コメント

  1. YouTubeと阿部寛のホームページしか見れない人 より:

    IPv6にしか繋がらないというのが原因というのが分かりましたが、理解力がなくて申し訳ないのですがこのページを見ても解決方法がわかりませんでした…さまざまな知識を教えてくださっているのもわかるのですが大半の内容(IPv6を採用しているルーターの種類?など)の意味がわかりません。ですが原因はわかったので別のサイトで調べてみます!ありがとうございます!

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