VDSLモデム VH100 4ES

VDSL方式

NTT系のマンションタイプの光回線でVDSL方式を契約しているときに、レンタル提供されるのがVH1004ESです。

”NTT系の”ということはですよ、NTT東西のフレッツサービスはもちろん各社の光コラボ回線でもこのVH1004ESが使われるということです。

ということは、日本全国で何十万台も使われているモデムだということになるわけですが、不思議な事にこの大ヒットVDSLモデムについて詳しく書かれたものがありません。

そこで今回はこのVH1004ES4を使っていて不思議に思うことやトラブルにあった際の対処方法などについて書いてゆきます。 

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VH100 4ES

 

VH1004ESは古い機種なのか?

VH1004ESは主にNTT東日本のエリアでVDSL方式の光マンションタイプで提供されている宅内VDSLモデムです。

NTT西日本エリアでは、おかしいことに機種名が変わってSB100Eになります。

名前こそ東西で違いますが、物は一緒です。

提供開始は2008年頃なので、10年以上前ということになります。進歩の激しい通信機器の中では異例なほど年季の入った機器だといえます。

しかし、NTTが提供するVDSLモデムとしてはこれが今のところ一番新しいタイプということになります。(VH100には4ENという機器もありますがこれは単に製造しているメーカーが違うだけで基本仕様は同じです。外観やランプ項目が若干違いますが性能・機能は全く同じといっていいでしょう。)

つまりVDSLについては技術的な面を含め新たな開発はほとんど止まっているということです

マンションの既存の電話用配線(メタル線)を使った通信サービスについてはVDSLに変わるG-fastという新しい技術が開発されていて実用化の段階まで来ています。

ただしG-fast方式を採用しているのはau光マンションタイプGだけです。

NTT系のフレッツサービスや光コラボ回線では採用されていません。

VH1004ESは、10年以上前の古い機器だけれど、現在のところこれが最新の機種だということになります。

VH1004ESの交換は可能か?

可能です。

回線を契約している事業者のカスタマサポートに連絡して交換を依頼します。

フレッツサービスならNTT東西の故障受付窓口になります。

コラボ回線なら契約先のカスタマサポートです。

交換自体は可能ですが、うまく交換してもらうにはちょっとコツが要ります。

というのは例えば、電源が入らない!などのようにVH1004ESの故障がはっきりしている場合ならなんの問題もありませんが、特に故障というハッキリとした症状はないけど、長年使っているので新しいものに交換してほしいという場合は、対応するオペレーターによっては交換に応じてくれない場合があるからです。

このような場合にそなえて確実に交換をさせるには、以下2つのことを申し出するとほぼ確実に交換に応じてくれます。

① ランプ状態が異常!

② 宅配で送ってほしい!

ランプの異常とは例えば、アラームランプがよく点灯している。とか、配下のwifiルーターとLANケーブル交換したがACTランプがまったく反応しない。とか。

VDSL/LINKランプが点灯しないとか点滅しているというのは言わない方がいいです。 というのもVDSL/LINKランプの点滅は回線が切れている事を示しています。

回線が切れていればNTTの方で試験をすればすぐにわかります。ちゃんとしたオペレーターなら回線試験はしてくるはずなので、回線が切れていないのにVDSL/LINKランプが点滅しているというのはおかしいということになります。

NTTの故障対応には訪問修理による対応と機器の送付による宅配交換対応とがあります。

おかしいと思われるとより確実な修理者の派遣による訪問修理という対応になる可能性があります。 

NTT東西とも機器の交換については宅配交換を優先する傾向がありますので、在宅可能日と訪問可能日が合わないという理由を述べて、宅配交換を依頼する方がベターです。


特に故障というハッキリとした場合でないけれど、かなり長く使っているので交換して欲しいという場合は、「ネットに時々繋がらなくなって、モデムを見るとアラームランプが赤く点灯している。日中は在宅が難しいので交換機器を送付して欲しい。」と申し出る事が大切です。 ほぼこれで上手く行きます。

新品への交換は可能か?

残念ながら必ずしも新品交換とはなりません。

NTTは提供機器についてはすべてレンタル扱いで提供していますが、基本リユース品(再生品)です。

リユース品に在庫がなければ新品交換になります。

これは故障時の交換だけでなく新規開通時でも同じでNTTはこの姿勢をずっと変更していません。

ユーザーが新品交換を希望しても必ずしも新品交換にはならないのでそこは知っておく必要があります。

交換した場合の設定などは不要

VDSLモデムはそれ自体としてはユーザーが設定する項目はありません。

配線して電源に繋げばそれだけでOKです。

ただ、VDSLモデムにはHGW(ホームゲートウェイ)といって光電話用のアダプタやインターネット用のルーターが一体となっているタイプがあり(RV340、RV440など)、それを交換した場合には、ルーター部分にインターネットの接続設定などが改めて必要になります。

HGWと一体になったRV440

ただしこれらの設定も各社のカスタマサポートで教えてくれるので困ることはありません。


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VH100 4ESの故障? インターネットに繋がらない時

VH1004ESのランプ状態でわかることと、対応方法

POWERランプ

緑点灯 もちろんこれが正常。  

消灯しているときは電源が入っていない状態。 コンセントを変えても点灯しないならモデムの故障と判断できます。 カスタマサポートに連絡して交換してもらう(無償)ことになります。

 

VDSL/LINKランプ

緑点灯  これが正常な状態。 マンション共有部分に置かれた集合装置と通信できる状態(リンクアップ状態)を示しています。

ゆっくり点滅  これは異常。 マンション共有部分に置かれた集合装置と通信できない状態に陥っている(リンクダウン状態)ことを示しています。以下の手順で復旧を試みます。だめなら故障担当の窓口に連絡し修理依頼をします(無償修理です)。”VDSLモデムVDSL/LINKランプの点滅” で詳しく解説しています。

 

  1. モデムの電源コードを抜き電源を落とす。
  2. モデムと壁のモジュラージャックをつないでいる電話コードを抜き差しする
  3. モデムの電源を入れる
  4. 暫くしてVDSL/LINKランプがゆっくり点滅を始める
  5. ゆっくり点滅がピタリと止まり常時点灯の状態になれば回復

消灯  これも異常。VDSL区間(マンション共用部分の集合装置と宅内モデムの間)がリンクダウンしている状態であるのはゆっくり点滅と同じなのですが、消灯の場合はVH1004ESが故障していて集合装置との通信をスタートすることが出来ない場合です。

 

LAN LINKランプ

緑点灯  これが正常。 うしろに繋がれたwifiルーターやPCとリンクできている、つまり通信できる状態になっていることを示しています。

消灯   異常です。 原因は3通り考えられます。①うしろに繋いだ機器(wifルーターやPCがおかしい(反応していない)。 ②VDSLモデムつまりVH1004ESがおかしい(VH1004ESのLANポートが反応しない)。③VH1004ESとうしろの機器をつないでいるLANケーブルがおかしい(内部で断線)。

またこのランプが消灯している時は次のACTランプもまったく反応していません。

ACTランプ

このランプは消灯している瞬間と点滅(速い点滅もゆっくりとした点滅もあります)している瞬間いずれも正常です。

VH1004ESとうしろの機器がデータのやり取りをしているときは点滅し、データーのやり取りをしていない場合は消灯しているランプだからです。

ただ、ずっと消灯していて全く点滅にならない場合は異常です。 この状態というのは、VH1004ESとうしろに繋いだ機器の間でデータの送受信が全くできていない状態です。

LANLINKランプが点灯しているのに、ACTがまったく反応しない場合もLAN LINKランプ消灯のときと同じで3通りの原因を疑います。

ALARMランプ

消灯  これが正常です。 通常このALARMランプは消えています。

赤点灯 異常です。VH1004ESが故障している時に点灯します。 カスタマセンタに連絡して即取り換えてもらう必要があります。

 

 

 

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